小山紀彦、勇者です!

小山紀彦です、勇者始めました。

小山紀彦、勇者です!#9

#9「眠れないときにすること」

 

俺の名前は小山紀彦。

サラリーマンの傍らに勇者をやっている。

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~前回までのあらすじ~

 

仕事帰りに立ち寄ったコンビニの前で突然アイツと遭遇した俺。

なんやかんやとあって、俺はコンビニでギルドとやらに登録する事になる。

ギルド登録に登録許可証、それに魔物退治。いよいよもって俺も勇者だな。

俺の口から洩れたそんな心の声を耳にした店員がふいに顔を上げて

俺に「違いますよ」と、声を掛けて来た。

え!?違うの!?

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絶体絶命のピンチから起死回生の魔物の好物ハンバーガー…の姿を模したおやつを餌に、

魔物を撃退することに成功する。

報酬として得たポイントで、コンビニで道具を買いそろえてみたものの…

これからどうすればいいんだ?

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会社帰りで、コンビニに立ち寄り、魔物と戦った帰り道。

俺は疲れ果ててとぼとぼ歩きながらため息をついた。

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「腹が減った…」

 

結局ハンバーグ弁当は買えずに手ぶらで帰ってきてしまった。

弁当にこだわらずにほかのものでも買えばよかったと後悔しつつ、

足取りが重いまま家に帰った。

もしかしたらまた魔物と鉢合わせるんじゃないかと内心考えながらだったが、

特にそんなイベントが起きることもなかった。

部屋に入り、ソファに座る。

今日会った事をゆっくり思い出しながら寛ぐ。

こうしてゆっくりしていると、さっきまでの騒ぎは嘘のようだ。

あれはもしかして夢だったのでは…とつい思ってしまうが、

コンビニの袋に入ったカラーボールが、あれが現実っだったことを思わせる。

そんなことを思いつつ腹が減っているのを思い出したが…

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「もう寝るか」

もはや何をする気力もなかった。

勇者というのは魔物を倒しながら冒険するものだが、俺にはとてもそんな真似は出来そうにないな。

適当に着替えて布団に入る…が。

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「ぜんっぜん眠くないな…」

先程の興奮が残っているのか、全くもって眠気がない…

「どうしようか…」

考えてみれば、あんな非日常的なあった後ですぐに寝られる方がどうかしている。

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俺は横になりながら携帯で安眠する方法を調べ始めた。

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癒し効果のある音楽を聴いてみたり…

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カフェインを含まない温かい飲み物を飲んでみたり…

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腹式呼吸で自律神経を整えてみたり…

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筋弛緩法で体と心の緊張を緩めてみたり…

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ツボ押しで眠気を誘うツボを押してみたり…

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アロマを焚く…は無かったので無理だった。

 

そして…

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あらゆる手段を尽くすうちに…空は明るくなっていた。

 

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