小山紀彦、勇者です!#5
#5 「急転直下、大爆発」
俺の名前は小山紀彦。
サラリーマンの傍らに勇者をやっている。
~前回までのあらすじ~
俺は仕事帰りに立ち寄ったコンビニの前で
全身に目を纏ったアイツと遭遇した。
なんやかんやと揉め事が起きたが
事態を収束させたのは
コンビニ店員がヤツに投げつけた
防犯用のカラーボールだった。
突然の出来事に呆気にとられている俺に、そのコンビニ店員はこう言った。
あれ?お客様、もしかして「初めて」ですか?
訳アリ顔で説明されるまま「ギルド登録申請書」に必要事項を記入する俺。
ギルド登録に登録許可証、それに魔物退治。
いよいよもって俺も勇者だな。
俺の口から洩れたそんな心の声を耳にした店員がふいに顔を上げて
俺に「違いますよ」と、声を掛けて来た。
え!?違うの!?
謎が謎を呼ぶ波乱の幕開け…
一体コンビニ店員の言うギルドとは…そして魔物の正体とは…
「じゃあ、そもそもこのギルドって何なんだ?さっきの魔物ってやつも…」
「ギルドは先程説明した通り、国から発足した会員制クラブの通称です。」
「そして魔物とは…」
そこまで店員が口にしたその時…
店の入り口が大爆発!
その衝撃でまたまたハンバーグ弁当をひっくり返して取り落としてしまう!
「俺の弁当…」
早速無駄になったポイントと弁当にがっつり凹まされる俺だが、
今は流石にそんな状況ではない!
爆発の先を見るとそこには…
「ウオオオオオオオオオオ!」
雄たけびを上げて目を光らせるさっきの魔物の姿が!
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